徳島県が県立高にタブレット端末7000台緊急調達へ 大量故障で

徳島県が県立高にタブレット端末7000台緊急調達へ 大量故障で
毎日新聞 2023/11/24(金) 16:06配信

 徳島県の県立高校などに「1人1台」と銘打って導入されたタブレット端末に故障が大量発生している問題で、県は24日、約7000台を緊急に調達すると明らかにした。必要な事業費を盛り込んだ補正予算案は定例県議会が開会する30日に採決する「先議」を求める方針。

 県によると、補正予算案には、2024年3月まで6500台をリース(賃貸)する費用として7200万円を盛り込んだ。1台あたり約1万1000円を見込む。財源は県費で、22年度決算の剰余金。すでに確保している予算と合わせ、計約7000台確保する。

 端末は、新型コロナウイルス対策で国が地方自治体に給付した地方創生臨時交付金約8億円を使い、県が20年度に1万6500台を購入した。メーカー保証が切れた2年目以降に保守契約などを結んでいなかったため、故障機の修理などは県の負担で行わなければならないが、リース機であれば端末を所有する企業が対応する。後藤田正純知事は記者会見で「教育機会を守るために早急に対応したい」などと述べた。

 県教育委員会によると、11月13日時点で故障端末数は5856台に達した。このうち、内蔵電池の不具合は4967台に上る。県教委は予備機を活用するなどしているが、同日現在、4203台が不足。県立学校の生徒1万4000人超の約3割に行き届かない状況となっており、一部の授業で支障も出ている。【植松晃一】

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