県教委処分隠し:教育長の進退問題に きょう臨時の県議会委 /長崎
毎日新聞 2011年1月25日(火)15時7分配信
県教委の寺田隆士教育長が職員処分を公表しないよう指示していた問題で、県議会は25日、臨時の文教厚生委員会(中村和弥委員長、11人)を開き、経緯などの説明を求めることを決めた。今年度、県教職員による不祥事が相次ぎ、対策に本腰を入れようとする最中での問題発覚。委員会内には教育長の責任を問う声が強まっており、進退問題に発展する可能性もある。
問題は昨年12月に長崎市立中学教諭が起こした酒気帯び運転事故で、教諭と飲食していた県教委職員を処分しながら、寺田教育長が「不祥事対策に影響を与える」と公表しないよう指示したとされる。
処分は口頭訓告で、県の公表基準には当たらないが、ある文教厚生委員は「基準に該当しなくても、教育長がそれを指示するのはおかしい」と疑問視。別の委員は「昨年12月の県議会で意見書を可決し、県教委に不祥事根絶へ実効ある取り組みを求めてきた。それなのに、トップ自らが不祥事を隠そうとするとは」と不信感を募らせる。更に別の委員は「ほころびがどんどん大きくなっている。人心を一新することが必要かもしれない」と語り、議論が注目される。
寺田教育長は取材に「25日の委員会で説明したい」とコメントした。【阿部義正】
〔長崎版〕
1月25日朝刊