滋賀大教授が改ざん 16年間、調査日付変え論文

滋賀大教授が改ざん 16年間、調査日付変え論文
京都新聞 2012年2月10日(金)22時59分配信

 滋賀大(彦根市)は10日、教育学部のが1996〜2011年に学術誌などで発表した論文20本に、調査データの日付を変えて流用する改ざんや、盗用などがあったと発表した。滋賀大で不正研究が発覚したのは初めて。近く懲戒処分する方針。
 宮田教授は、教育工学や情報教育が専門。改ざんは11本あり、パソコンや携帯電話を活用した講義・授業について指導や学習の効果を検証した複数の論文で、同じ実験データを調査時期や対象者を書き換え、繰り返して流用していた。
 盗用は6本あり、共同研究者や学外研究者が学会発表した論文の一部を引用先を示さずに使用していた。共同著者の同意を得ない無断投稿、同じ内容を発表する重複投稿もあった。
 滋賀大は昨年6月、「無断投稿された」などとする学内外の大学教員ら5人の申し立てを受け、不正行為調査委員会を設置。今月2日、同大学教育学部教授会が「懲戒処分に相当する」と判断。近く開く審査会で、2012年度早期に処分内容を決める。
 佐和隆光学長は「研究者のモラルに大きく欠けると判断せざるを得ず、厳正な処分を行いたい」とコメントした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする