「未払い給食費徴収は業務外」藤沢の小学教諭が神奈川県を提訴
2012年2月28日11時51分 朝日新聞
未払いの給食費の徴収は教員の業務ではないとして、神奈川県藤沢市立小の男性教諭(58)が27日、神奈川県を相手取り、自分の訴えを却下した県人事委員会の判定の取り消しと慰謝料100万円を求めて横浜地裁に提訴した。
訴状などによると、給食費の徴収者について法的な規定はなく、藤沢市では、学校長の私会計として管理している。教諭は2008年4月ごろから校長の指示で未払いの児童の家庭からの徴収を始めた。督促の家庭訪問を繰り返すなどした結果、保護者との関係もぎくしゃくしたという。
教諭は昨年5月、「教育業務が圧迫を受けるのはおかしい」と訴え、徴収業務を行わせないよう県人事委に措置を求めた。これに対し、県人事委は昨年8月、「徴収業務を教員に委任することは不当ではない」として却下した。
教諭は「給食費は自治体の公会計に組み込むべきだ」と訴えている。