16歳に淫行容疑で小諸署が教諭逮捕 東御市条例を初適用

16歳に淫行容疑で小諸署が教諭逮捕 東御市条例を初適用
信濃毎日新聞 03月28日(水)

 小諸署と県警少年課などは28日、18歳未満の青少年にみだらな行為をしたとして東御市青少年健全育成条例違反(みだらな性行為などの禁止)の疑いで、東御市東部中学校教諭、佐藤享容疑者(35)=上田市芳田=を逮捕した。

 県内で同様の条例に「淫行処罰規定」を設けているのは東御市だけ。同署によると、2007年10月に全面施行されて以来、同条例の適用による摘発、逮捕は初めて。

 逮捕容疑は昨年5月上旬の夕方、東御市内の駐車場に止めた車の中で、東信地方に住む女子高校生=当時(16)=に、18歳に満たないことを知りながら、みだらな行為をした疑い。金銭のやりとりはなかったという。みだらな行為の具体的な内容は明らかにしていない。同署によると、容疑を認めている。

 東御市常田の市東部中学校には午前10時45分ごろ、同署と同課の捜査員6人が家宅捜索に入った。春休み中で、多くの生徒は登校していなかった。捜査員は職員室と数学研究室にある佐藤容疑者の机や更衣用のロッカーを捜索。約1時間後に段ボール箱など2箱を運び出した。

 同容疑者は昨年4月から同中学校に勤務。同課によると、女子高校生は同容疑者が以前勤務していた学校で教え子だった。高校関係者がことし2月、県警に相談したことから問題が発覚、同署などが調べていた。

 東部中学校の滝沢宏行校長によると、佐藤容疑者は教諭になって3月で12年になる。同校が4校目。昨年4月から東部中学校で勤務していた。現在は1年の担任で男子テニス部顧問、省エネ推進委員会の顧問。数学を担当し、1〜3年の計4クラスを教えていた。

 勤務態度は良く生徒たちからも親しまれており、後輩教諭の指導にも熱心だったという。

 東御市教育委員会は28日午前、校長会(5小学校、2中学校)と教育委員会を緊急招集。市中央公民館で合同会議を開き、関係する保護者や生徒にどう説明するかなど、今後の対応を協議した。

 県教委は同日、山口利幸教育長名で「現職の公立学校教諭が条例違反で逮捕されたことは、あってはならない不祥事であり、誠に遺憾。今後事実を確認の上、厳正に対処する」とコメントした。同容疑者から事情を聞くなどした上で、県教委定例会で処分を検討する。

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