<大阪市>教職員への入れ墨調査、継続審議に
毎日新聞 2012年5月22日(火)11時54分配信
大阪市教委は22日、教育委員会会議を開き、教職員を対象に入れ墨の有無を申告させる調査を実施するかどうか協議した。「そこまで管理を徹底させる必要があるのか」などと否定的な意見が相次ぎ、継続審議になった。
市は教職員を除く全職員約3万3500人に対し、今月1〜10日、入れ墨の大きさや部位などを所定用紙に記入するよう義務付ける調査を実施。110人が入れ墨をしていると回答した。一方、市教委は今月8日の教育委員会会議で、「やり過ぎ」などと批判が相次いだため、同様の調査をしないと決定。校長が聞き取り調査し、6月6日までに報告させるという代替案を検討していた。
この日の会議では、「教育現場で入れ墨を見たという報告はない」「入れ墨が見えない服装で仕事するよう徹底すればいい」「人数を把握するとか、部位や大きさを聞くのはプライバシー権にかかわる」「教育の質が一番の問題。管理を徹底する必要性があるのか疑問だ」などと聞き取り調査にも否定的な意見が続出。「生徒に茶髪やピアス指導しているのに、教職員が入れ墨をしていいのか」と賛成意見もあったが、継続審議になった。【原田啓之】