<大阪市入れ墨調査>15人が回答拒否
毎日新聞 2012年5月31日(木)13時13分配信
大阪市が全職員(市教委を除く)約3万3500人に入れ墨の有無を尋ねた調査で、市は31日、プライバシーの侵害などを理由に15人が回答を拒否したと発表した。市は職務命令違反に当たるとして懲戒処分する方針。また市教委は同日、教育委員会会議を開き、教職員の入れ墨調査を実施することを決めた。個人名や部位などは市教委として管理せず、各学校の校長(園長)が教職員に自己申告させる。
市人事室によると、回答を拒否したのは生野区役所3人、建設局、水道局各2人など。12人が行政職員、3人が技能職員で、年代別では50代以上が最多の10人。市は今月10日の期限後、病気休職などやむを得ない場合を除き、未回答の職員数十人に改めて回答を要請。15人は「職務命令で調査が行われるのは不当」などと反発したという。また、16日の中間報告以降、入れ墨をしていると回答した職員は3人増え、計113人になった。
橋下徹市長は31日、記者団に「プライバシーだからといって拒否して、のうのうとできる職場があるのか。公務員は世間をなめすぎている」と批判した。
一方、市教委の調査対象は、市立小中高校などの教職員と事務局職員の計約1万7000人で、期間は来月1〜20日。この日の会議では、「個人を特定して部位や大きさまで管理、把握する必要はない」などの意見が多く、教職員の自己申告に委ねることを決めた。【林由紀子、津久井達】
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入れ墨あっても配転なし…大阪市教委も調査へ
読売新聞 2012年5月31日(木)11時54分配信
大阪市職員の入れ墨調査を巡り、市教委は31日、臨時教育委員会議を開き、教職員についても、校長が有無を任意で聞き取る形で実施することを決めた。
いったんは「人権上問題だ」として教職員は調査しないと決めたが、市民らから「入れ墨を容認するのか」との抗議が相次ぎ、実施を検討していた。
市立学校の教職員ら約1万7000人が対象。一般の市職員に行った個別のアンケートではなく、校長が、入れ墨がある場合に自己申告するよう教職員に求める。校長は、入れ墨のある教職員の数と、児童・生徒の目に触れる可能性がある部位かどうかを市教委に報告する。氏名の報告は求めず、入れ墨があっても配置転換も行わないという。
また市は、入れ墨がある職員は計113人いたとする最終調査報告を発表した。16日の中間報告から、さらに環境局で2人、中央卸売市場で1人増えた。