大津・中2自殺:「いじめ文書」批判続出 議会委で市教委が陳謝/学校側の過失、遺族側が指摘 /滋賀
毎日新聞 2012年9月20日(木)15時1分配信
◇「いじめ文書」批判続出 議会委で市教委が陳謝
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を巡り、学校が自殺前に生徒へのいじめを認識していた疑いを示唆する文書が見つかった問題で、市教委と学校の連携不備や、重要な情報のずさんな取り扱いを批判する意見が、19日の市議会教育厚生常任委員会で相次いだ。
市教委側が、文書を見つけた経緯や校長が記載内容を「誤解」と判断した理由などを説明し、「指導が甘かった」「情報共有に問題があった」と陳謝。委員から「なぜ校長が勝手に決めるのか」といった声が上がった。
また、他の市議たちも取材に対し「越直美市長は9月上旬に報告を受けていたなら、なぜ開会中の9月定例会の質疑や記者会見で公表しないのか」などと批判した。【千葉紀和】
◇学校側の過失、遺族側が指摘−−弁論
この問題に関し、男子生徒の両親が市や加害者とされる同級生3人らを相手取った損害賠償請求訴訟の第3回口頭弁論(18日)で、大津地裁(長谷部幸弥裁判長)は次回期日を11月27日と決めた。
弁論で遺族側は、学校側の過失を詳細に指摘。「教諭らはいじめを目撃しながら、有効な対策をとらず漫然と放置した」と主張した。一方、市側は主張を留保。今回新たに問題となった「いじめ」報告文書など22点の資料を提出。加害者とされる同級生ら3人はいじめを否認する立場を維持した。【村山豪】
9月20日朝刊