論文共著者削除、アカハラ認定 名古屋大側に11万円支払い命令 名古屋地裁
毎日新聞 2020/12/17(木) 19:45配信
論文の共著者から除外されるなどのアカデミックハラスメントを受け、博士号を取れなかったとして名古屋大医学系研究科の大学院生だった30代男性が、運営法人と指導に当たった男性准教授に約650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は17日、共著者からの除外をアカハラと認め、運営法人に11万円の支払いを命じた。
判決によると、男性らの研究グループの論文では、草稿段階では男性の名前が共著者として挙がっていたが、准教授の判断で発表段階で男性のみ名前が除外された。唐木浩之裁判長は「准教授は何ら説明なく一方的に除外した」と指摘。「正当に評価されることを妨害したことは、指導の合理的範囲を超えた違法行為に当たる」と結論づけた。
男性はまた、准教授に不適切な実験を続けさせられ、良好な環境で研究をする権利を侵害されたとも訴えていたが、判決は「具体的な権利侵害が生じたと認められない」と退けた。
男性は「論文の業績は将来に関わる問題で、その機会が一方的に奪われたのはひどいハラスメント」とコメント。名古屋大広報室は「判決文を見ておらず、コメントできかねる」としている。【井口慎太郎】