異例の196人処分・指導措置 千葉県教委、入試で採点ミス相次ぎ
毎日新聞 2023/7/20(木) 10:03配信
今春の千葉県内の公立高校入試で採点ミスが相次いだ問題で、県教育委員会は19日、採点ミスがあった高校の校長らに対し、懲戒処分や指導措置にすることを発表した。200人近くが対象となり、一度に処分などを受ける人数としては異例。また、県教委は同日、有識者による検討会議からの提言を基に作成した改善策を公表した。
県教委教職員課によると、採点ミスがあった高校のうち、合否に影響のあった校長3人を戒告の懲戒処分、なかった校長78人を口頭訓告とした。今春で定年退職を迎えた校長は対象外となった。また、採点ミスのあった高校の副校長と教頭に加えて県教委学習指導課の課長級職員の計115人を厳重注意とし、それぞれの教諭は校長からの指導とした。
採点ミスの影響が広範囲に及んだことなどを受けて、冨塚昌子教育長は給与10分の1(1カ月)を自主返納したという。
一方、県教委学習指導課は来春の高校入試から導入する改善策を公表。内容は、解答方法を記述式とマークシートの併用にする▽デジタル採点システムを使って、複数で採点した後に結果を突き合わせて確認する▽合否のボーダー付近となった受験者の答案は再度点検をする▽採点と点検を行うための臨時休業日を追加で設ける▽県教委がマニュアルを作成して全ての高校で同一の方法で行う――の五つ。出題方針は、前年度から変更はない。
有識者からの提言では「防ぎきれない人為的ミスを最小限にするために、デジタル化を取り入れるべき」とされていた。県教委は8月中旬以降、中学校教員を通じて受験生らに新しい解答用紙のサンプルを公表。さらに各高校に提示する採点と点検方法のマニュアルも作成する方針だ。デジタル採点システムは既に東京都、神奈川、茨城県などで導入されている。
今春の県内の公立高校入試を巡っては、98校で計933件の採点ミスが発覚。不合格だった受験生6人が合格に変わった。【長沼辰哉】
◇県教委がまとめた高校入試の改善策
・解答方法を記述式とマークシート式を併用
・デジタル採点システムを使って、複数の採点者が採点した後に結果を突き合わせて確認
・合否のボーダー付近の答案は再度点検
・採点と点検を行うための臨時休業日を追加で設ける
・県教委がマニュアルを作成して全ての高校で同一の方法で行う