自殺前いじめ疑う学校資料 大津「けんか」説明覆る
京都新聞 2012年9月18日(火)23時49分配信
大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒が自殺した問題で、男子生徒の自殺前に教師がいじめと認識していた可能性を示す資料が学校に保管されていたことが18日、分かった。当時、3人の教師が生徒への暴力行為をいじめと疑うべきだという考えを持っていたことも判明。これまで「いじめの認識はなかった」と繰り返していた市教委と学校の説明が事実上、覆った。
同日行われた損害賠償請求訴訟の第3回口頭弁論で市側が提出した資料などで明らかになった。資料は滋賀県警の家宅捜索で押収されたが8月下旬にコピーを精査する中で見つかった、という。男子生徒が通っていた学校の校長らによると、資料は「生徒指導連絡」と題された文書で、生徒が自殺した昨年10月11日に作成された。同5日に学校のトイレであった暴力事案の経緯が説明され「『いじめ行為』ととらえ、指導する」などと記載されている。校長の説明では、昨年10月5日夜、担任らが暴力事案について協議した会議に教師13人が出席。今月、13人に聞き取り調査したところ、当時の会議で3人が「いじめとして協議する必要がある」と提案していたことも明らかになった。生徒指導連絡は当時3年の生徒指導を担当していた教師が、校長の指示で3人のうちの1人から聞き取りした内容を基に作成。市教委には報告していなかった。
校長は生徒指導連絡の作成者に事実確認をしなかった点について、「(数日前に)けんかだと報告を受けていたため、いじめではないと判断した」と釈明。「結果的に不適切だったが隠蔽(いんぺい)ではない」と話した。
越直美市長は「第三者調査委員会の中で資料を整理し、教師に聞き取りする必要がある。学校側の姿勢は厳しく問い直されるべきだ」と述べた。