<品川中1自殺>「いじめ、自殺の誘因」区教委が報告書

<品川中1自殺>「いじめ、自殺の誘因」区教委が報告書
毎日新聞 2012年11月5日(月)22時4分配信

 東京都品川区で9月、区立中1年の男子生徒(12)が自殺した問題で、区教委は5日、調査対策委員会がまとめた報告書を区議会文教委員会で説明した。報告書は、いじめが今年4月に始まって、殴る蹴るなどの暴行のほか「きもい」などの言葉によるいじめに発展、他学級や部活動にも広がったと指摘。「一連のいじめは自殺の誘因となったと判断せざるを得ない」と結論づけた。
 また、学校が7月に実施したいじめに関する全校アンケートで、男子生徒が「(トラブルは)解決できそう」に印をつけたのに続けて「今はおさまったが次にまた起こらないともかぎらない」と書いていたことも分かった。

 区教委は「ものを壊されたことを書いていたが『解決できそう』に丸印をつけていたので担任が問題ないと判断した」とこれまで説明していた。より深刻な「SOS」にも気づけなかった事態が浮き彫りになった。

 報告書によると、多くの教員は男子生徒を「いじられキャラ」ととらえ、「うざい」「きもい」「死ね」などの言葉は「今時の子供には当たり前」という感覚があったという。「学校の指導は隔靴掻痒(かっかそうよう)の感がある。組織として気づけなかった教育的責任は重い」と学校の責任を指摘した。学校は5日夜、保護者に報告書の内容を説明した。

 調査委は男子生徒の遺族と学識経験者4人、都教委1人の計6人で構成している。【苅田伸宏、稲田佳代】

 ◇調査対策委に遺族が参加

 品川区教委が設置した調査対策委員会には遺族が参加している。これまでは遺族が調査に関われないケースがほとんどで、不満につながりやすかった。

 調査委は生徒が亡くなった翌日に校長らと区教委で設置され、同級生にアンケートなどを実施した。その後、構成メンバーが変更され、区教委が事務局を務める。

 いじめ問題に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」の小森美登里理事は「遺族は自殺から間がないと精神的に落ち着いておらず、いじめ問題に詳しくない場合も多い」と指摘。調査委などに加わる場合は「発言しやすい環境づくりが重要」という。一方で「調査内容が納得できない結論になっても『あなたも調査委にいたじゃないか』と言われないか懸念がある」という。

 区教委は「遺族に寄り添い、意向を第一に考えて対応してきた。多数決で決めることはなく総意で進めた」と説明している。【苅田伸宏】

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自殺生徒、クラス半数からいじめ=関係認め、教諭対応も批判―東京・品川
時事通信 2012年11月5日(月)19時9分配信

 東京都品川区の区立中学1年の男子生徒(12)が9月、自宅で自殺した問題で、同区教育委員会は5日、生徒がクラスの半数以上から暴言などのいじめを受けていたとする調査委員会の調査結果を区議会に報告した。教諭らの対応が形式的だったと批判し、「いじめと自殺に密接な関係があった」と結論付けた。
 調査委は学識経験者や遺族ら6人で構成され、教諭やクラスメートらから聞き取るなどして、自殺の原因を調べていた。
 報告によると、男子生徒は5月ごろから、同じクラスの男女22人や別のクラスの6人から「気持ち悪い」「死ね」などの暴言を受けた。同学年の男子6人からは、殴ったり蹴ったりされていたという。
 男子生徒は5月、担任教諭にシャープペンシルを2度壊されたと相談。7月のアンケートでも「また起こらないとも限らない」と答えたが、教諭らはいじめと捉えなかったという。 

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