14歳少女売春の客に県立高講師と自衛官 秋田、陸自きょうにも処分
産経新聞 2014年2月28日(金)8時55分配信
秋田県警が摘発した少女売春事件の客に県立高講師と陸上自衛隊秋田駐屯地の曹長がいたことが分かった。2人とも県警の事情聴取を受けたが、講師は学校に報告しておらず、県教委は産経新聞の取材を受けた27日になって事実関係を把握し処分の検討を始めた。曹長については陸自が28日にも懲戒処分を行う。
この事件は、秋田市の無職の男(20)=犯行当時少年=が昨年1〜6月、県央部の女子中学生(14)に、出会い系サイトで募った男性8人を相手に計9回、みだらな行為をさせたり、売春を斡旋(あっせん)したりした。
男は児童福祉法違反(淫行させる行為)と売春防止法違反(周旋)の罪に問われ、秋田地裁が1月17日に懲役1年10月、罰金100万円の実刑判決を言い渡し、確定している。
判決によると、客の中に県立高講師と陸自曹長がいた。講師は昨年2月5日夜、秋田市内の駐車場に止めた車の中で女子中学生に金銭を渡してみだらな行為をした。県警の事情聴取に「18歳未満とは知らなかった」と供述。刑事処分は受けなかった。
講師は当時、秋田市内の県立高で数学を担当し、現在は県北部の県立高に勤務している。産経新聞の取材に27日、「よく分からない。(県警に)確認する」などと話したが、その後、校長の聞き取り調査に対して事実関係を大筋で認めた。
県教委高校教育課は「女子中学生とみだらな行為をしたとすれば問題で、警察から事情聴取を受けたことを報告しなかったのも処分の対象となる。さらに事実関係を調べる」としている。
一方、曹長は昨年5月4日午後、買春目的で秋田市内の駐車場で女子中学生と会った。女子中学生とのみだらな行為は判決では認定されなかった。
「曹長」は一般隊員で最上位の階級。本人から報告を受けた陸自は「隊員としての品位を傷付ける行為」と判断して懲戒処分を行う。曹長は銃剣道の名手で、昨年の東京国体では県チームの総監督を務めた。
曹長が女子中学生と会った2週間前の4月20、21日には同じ秋田駐屯地の士長が女子高校生2人にみだらな行為をし、5月15日に逮捕されている。当時は北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えて破壊措置命令が出されるなど、自衛隊の警戒態勢が続いていた。