児童6人に顔たたくなど体罰 男性教諭を減給/さいたま市教委

児童6人に顔たたくなど体罰 男性教諭を減給/さいたま市教委
埼玉新聞 2014年3月27日(木)22時47分配信

 さいたま市教委は27日、当時2年生の男子児童6人に対して、手のひらで頭や顔をたたくなどの体罰を行い、うち1人に唇を切る軽傷を負わせたとして、北区の市立小学校に勤務する男性教諭(57)を減給10分の1、1カ月の懲戒処分にした、と発表した。

 市教委によると、男性教諭は2012年5月中旬ごろから昨年2月26日までの間、担任をしていた2年生の男子児童6人に授業中、手のひらで頭や顔をたたいたり、こめかみに拳を押し付けるなど、計30回の体罰を加えていた。

 被害児童のうちの1人が3年生になっても落ち着きのない態度が改善しないことなどから、現在の担任教諭と保護者らが対応する中で、児童が昨年12月、診察した医師に2年生のころ体罰を受けたことを話して判明。今年1月、保護者が校長に報告して学校側も問題を把握し、調査を始めた。この児童は昨年12月以降に遅刻が目立って増加し、これまでに40回以上遅刻。医師は体罰が原因の一つである可能性を指摘しているという。

 現在、同校で2年生の担任をしている男性教諭は体罰を認め、「席に着かせたい、落ち着かせたいとの思いから、このぐらいなら大丈夫だろうと考え、やってしまった。粘り強さを欠く行動で、深く反省している」と話しているという。この教諭は今月中旬、退職願を提出し受理され、本年度末の退職が決まっている。

 同校校長と男性教諭は被害児童側に謝罪。保護者らから警察に被害届などは提出されていないという。市教委の稲葉康久教育長は「体罰は学校教育への信頼を大きく失墜させる行為であり、誠に遺憾。保護者と市民に深くおわびするとともに、全教職員への指導を徹底し、体罰根絶と信頼回復に努めてまいります」とコメントした。

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