(朝鮮日報日本語版) 外国人留学生への行き過ぎた配慮は「逆差別」か

(朝鮮日報日本語版) 外国人留学生への行き過ぎた配慮は「逆差別」か
朝鮮日報日本語版 2014年3月30日(日)9時3分配信

 梨花女子大学フランス文学科の期末試験で「外国人留学生には英語で問題を出題すべきか」をめぐって騒動が起きていたことが分かった。海外の英語圏の国出身のため特別枠で入学したある学生が、昨年6月に行われた定期テストの教養フランス語の試験で「韓国語能力が不十分」という理由で試験監督を担当していた講師(49)に英語の問題用紙を要求した。講師はこれを断ったが、それが理由で大学側から懲戒処分を受け、その後は講義も担当できなくなった。この講師は昨年9月、梨花女子大学フランス文学科の学科長らを告訴し、また警察は今月6日「フランス語の試験で英語のテスト用紙を与えるのは度が過ぎた配慮」という結論を下した。この試験にはフランス語と英語のつづりが全く同じ単語が多く出ていたため「特定の学生にのみ英語の試験用紙を配布するのはおかしい」というのがその理由だった。

 現在、韓国国内の多くの大学は、表向きは韓国人と外国人を同じ条件で競争させているが、実際は外国人に特別な配慮を施すケースが非常に多いようだ。そのため韓国人学生の間から「逆差別だ」など不満の声が出ている。延世大学3年生のYさん(21)は「外国人留学生に限って試験時間を30分延長するケースもあるが、韓国人は海外に留学しても、このような配慮をしてもらえることはない。どう考えても行き過ぎだ」と語る。梨花女子大学2年生のCさん(21)は「試験のときに外国人の留学生にのみ国語辞典の使用を認めている科目もある」と述べた。

 しかしこれに対する反論も根強い。「韓国語能力が不十分な外国人留学生にも公平な競争の機会を与えるべき」というのがその言い分だ。漢陽大学2年生のL君(22)は「国語辞典を使わせたり母語で回答させたりするのはある種の配慮であり、逆差別と主張するのは行き過ぎた反応だ」と主張する。外国人留学生たち自身もつらい思いを語る。ロシア国籍の高麗人(旧ソ連領内に住む韓国系)で韓国外国語大学に留学中のアレクサンドラ・ユさん(22)は「韓国に留学するために必要な韓国語能力試験では最高ランクの実力が認められたが、それでも大学の講義についていくのは大変だ」「一定の配慮なしに無条件で韓国人学生との競争を求めるのは無理な話だ」と述べた。

どこの国の話かと思ってしまいました

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