元交際女性のスマホ遠隔操作 中学教諭を再逮捕 広島
産経新聞 2014年4月10日(木)7時55分配信
■県警、ウイルス供用容疑で
知人女性の個人情報をインターネットで盗み見たとして、不正アクセス禁止法違反罪などで、東広島市立安芸津中学校教諭、中川省志被告(43)=東広島市西条町=が逮捕、起訴された事件で、県警サイバー犯罪対策課などは9日、女性のスマートフォン(高機能携帯電話)に遠隔操作できるアプリをダウンロードして位置検索などをしていたとして、不正指令電磁的記録供用(ウイルス供用)容疑で、中川被告を再逮捕した。
逮捕容疑は、昨年7月16日ごろ、女性のスマートフォンに、盗難防止用のアプリをダウンロードし、自分のパソコンなどで遠隔操作し、音声録音や位置情報を検索、写真撮影したとしている。
同課によると、女性は中川容疑者の元交際相手。「スマホをなくしたときに便利だよ」と女性に話し、アプリを入れたという。
このアプリはイタリアで作成され、IDとパスワードを知っていれば、位置や移動経路の検索、音声録音、写真やビデオの撮影、架電履歴の確認などが可能で、データを指定のメールアドレスに送ることができる。
スマートフォンで非表示にすることができ、女性は自分のスマートフォンにダウンロードされていたことに気付いていなかったという。
個人情報が漏れていることを不審に思った女性が昨年11月、警察に相談し事件が発覚、今年3月1日に逮捕された。
安芸津中学校によると、中川容疑者は英語科の教諭で、休職となっている。
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遠隔操作で666回録音 アプリ導入容疑の教諭
朝日新聞デジタル 2014年4月10日(木)17時19分配信
遠隔操作で音声録音などができるアプリを知人女性のスマートフォンに無断でダウンロードしていたとして不正指令電磁的記録供用容疑で再逮捕された広島県東広島市の中学校教諭、中川省志容疑者(43)が、約1カ月間にアプリを使って女性周辺の音声を666回録音していたことが県警への取材で分かった。県警は10日、中川容疑者を広島地検に送検した。
県警サイバー犯罪対策課によると、中川容疑者は昨年7月16日ごろ、以前交際していた女性のスマホに無断で盗難・紛失対策用アプリをダウンロードした疑いがある。無断で登録したIDとパスワードを使ってアプリを遠隔操作していたとみられ、約1カ月間に音声録音を666回、通話履歴の閲覧を399回、位置情報の検索を35回、メール発信を3回、写真撮影を2回、ビデオ撮影を1回した痕跡が中川容疑者のパソコンに残っていたという。
アプリは、ダウンロードしてもスマホの画面上に表示されないようにでき、女性が8月中旬にスマホを買い替えるまで遠隔操作が続いたとみられる。
トレンドマイクロ(東京)の担当者は「勝手に他人に入れられないようにするためにはスマホのロック画面を確実にかけ、他人に触られないようにすることが大切」と話す。
この教師の前回の逮捕の記事
逮捕容疑は昨年10〜12月、広島県内に住む知人女性のIDを悪用して大手旅行会社のサーバーにアクセスし、勝手にパスワードを変更したり、旅行サイトの予約状況などを閲覧したりした疑い。
県警サイバー犯罪対策課によると、中川容疑者は「私はやっていない」と容疑を否認している。
昨年11月、女性から「交流サイトの自分の書き込みが消されている」と県警に相談があり、捜査していた。