静岡県内公立校教員 わいせつ不祥事、再び増加
@S[アットエス] by 静岡新聞 2014年7月19日 7時31分配信
が勤務校の女子トイレに盗撮目的で侵入したとして、建造物侵入の疑いで18日逮捕された。県内の公立学校教員によるわいせつ関連の不祥事が相次ぐ事態は3年ほど前に社会問題化。その後の対策強化でいったん沈静化したが、2013年度後半から再び増加傾向にある。県教委内には対策への手詰まり感が漂う。
「学校や各教育委員会が対策を続けているはずなのに、なぜ」。中学校教諭の逮捕の一報を聞いた県教委幹部はため息をついた。校内研修の強化や専門家の知見を対策に取り入れるなどの対応を進め、15日の教職員コンプライアンス(法令順守)委員会で各校の不祥事対策のデータベース化も打ち出したばかりだった。
3年前は教え子に対するわいせつ行為などが続発して県内教育界への批判が高まり、川勝平太知事が県教委事務局の改革を打ち出すきっかけにもなった。12年度のわいせつ関連の懲戒処分はゼロになったが、盗撮や女性の体を触るわいせつ行為が再び増加に転じ、県教委内には「3年前と状況が似ている」と懸念する声も上がる。
教育総務課の伏見光博参事は「対策のマンネリ化が一因かもしれない」と語り、教職員の使命感や意欲を高める校内コミュニケーション活性化に力点を置く方針を示す。ただ、別の幹部はわいせつ画像が氾濫するインターネット環境や情報通信機器の発達で「教員に特別な倫理観が求められるのは当然だが、社会のわいせつに対する規範意識が下がる中で対応に限界もある」と頭を抱える。
川勝知事は18日、静岡市内で記者団の取材に応じ、「教員の人格や徳が磨かれるシステムになっているのか。社会的な道徳面の堕落が教員にも反映される」と語気を強めた。
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