京大元教授ら不正流用 研究費430万円、懇親会費に

京大元教授ら不正流用 研究費430万円、懇親会費に
京都新聞 2015年1月27日(火)23時15分配信

 京都大は27日、国や民間からの研究費約430万円を研究室の懇親会費などに不正流用したとしたとして、情報学研究科の宗像豊哲元教授(68)=2010年に定年退職=を懲戒解雇相当で名誉教授号を取り消し、五十嵐顕人准教授(62)を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。
 京大によると、宗像氏は04年度から3年間、研究室の学生が研究支援の仕事や学会出張をしたとしてアルバイト費や旅費を大学側に請求し、研究室でプールしていた。五十嵐氏は宗像氏の指示でプール金の管理に関わっていた。プール金は宗像氏のパソコンの購入費にも充てられていた。
 学内から昨年3月に通報があった。学内外の委員でつくる調査委員会の聞き取りに対し、2人は事実関係を認めて謝罪したという。
 京大は、宗像氏が教授に就任した1991年ごろから不正流用があったとみているが、03年度以前は経理関係の書類がなく、確認できなかった。07年度以降は流用していないという。
 宗像氏は流用した全額と加算金を含めた計約700万円を京大に納めた。京大は今後、退職金の返還の請求を検討する。林信夫副学長は「抜き打ち検査の実施など、不正防止の対策をさらに徹底させる」と話している。

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