<山形ひき逃げ>教諭、同乗ホステスに口止め
河北新報 2015年3月6日(金)10時55分配信
山形市で昨年12月、男性が車に約1.5キロ引きずられて死亡したひき逃げ事件で、ひき逃げと自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた県立楯岡高教諭斎藤章被告(60)=天童市糠塚1丁目=の初公判が5日、山形地裁であり、斎藤被告は「いずれも間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、斎藤被告の車には飲食店従業員の女性が同乗、口止めしていたことを明らかにし「これまで築き上げてきたものが失われることの恐怖感や不安から、警察に通報するなどの措置を取らなかった」と指摘した。
検察側は、被告は路上に倒れていた男性に直前で気付き、音と衝撃ではねたことを認識していたと主張。「すぐに救護すれば救命できた」と強調した。
走行目的は「知り合いのホステスを自宅まで送るためだった」と述べ、遺体発見現場で男性が倒れているのを確認したが怖くなって逃走したと説明した。
起訴状などによると、斎藤被告は昨年12月20日午前1時50分ごろ、ワゴン車を運転し、東北文教大短期大学部准教授松川俊夫さん=当時(56)、山形市十日町1丁目=を自宅近くの市道交差点ではねて逃走、同市鉄砲町まで引きずり、急停車した際に頭部損傷で死亡させたとされる。