強姦容疑の教諭、懲戒免職 愛知 盗撮で起訴の教諭も
朝日新聞2015年3月27日(金)12:24
愛知県教育委員会は27日、強制わいせつ致傷罪で起訴されたと、勤務先の女子トイレに盗撮目的で入ったとして建造物侵入罪で起訴されたを懲戒免職処分にし、発表した。
県教委によると、若山教諭は2月、名古屋市名東区の路上で女性の体を触るなどしたとして、今月9日に強制わいせつ致傷罪で起訴された。また、昨年6月に同県大府市のマンションに侵入し、女性を脅して強姦(ごうかん)した疑いで再逮捕された。
宇佐美臨時教諭は昨年4月から勤務していた中部中の女子トイレに十数回、カメラを仕掛けて盗撮。2011年7月から勤務していた一宮市立萩原中でも、女子トイレに2〜3回カメラを設置して盗撮したという。
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県教委処分が過去最多の10人に 14年度
中日新聞プラス2015年3月28日(土)05:00
県教委は二十七日、見知らぬ女性にわいせつ行為をしてけがを負わせたとして大府高校教諭若山晋被告(26)=強制わいせつ致傷罪、別の強姦(ごうかん)罪などで起訴=と、盗撮目的で勤務校の女子トイレに入ったとして一宮市中部中学校臨時教諭宇佐美竜太郎被告(30)=建造物侵入罪で起訴=をいずれも懲戒免職処分とした。
二〇一四年度中の懲戒免職は計十人となった。県教委に記録が残る一九九二年度以降で最も多かった二〇〇四年度の九人を上回り、過去最多を更新した。
宇佐美被告は一月に中部中のトイレにカメラを仕掛けたとして逮捕、起訴された。一宮市教委によると、さらに保釈後の三月四日、市教委の調査に対し、一四年三月まで勤めていた同市萩原中学校でも同様の盗撮行為を「二、三回した」と説明。しかし、現時点で萩原中の生徒や保護者への説明は行われていない。
このほか県教委は同日、県迷惑防止条例違反(盗撮)容疑で書類送検され、起訴猶予となった大府市大府南中学校の男性教諭(35)を停職三カ月、速度超過などで一年間の運転免許取消処分を受けた半田特別支援学校の男性教諭(29)を停職一カ月とした。大府南中の教諭は二十八日付で依願退職する。
◆不祥事防止策の検討PT新設へ
県教委は二〇一四年度中の懲戒免職処分が過去最多を更新したことを重く見て、不祥事防止策を検討するプロジェクトチーム(PT)を四月にも新設する。本荘久晃教職員課長は「わいせつを中心に不祥事根絶への対策を考えていきたい」と話している。
PTは弁護士や精神科医、民間企業の人事担当者ら外部の有識者を交えて組織し、今夏にも一定の方策をまとめる方針。現在、人選を進めている。
県教委によると、一四年度に懲戒免職となった十人のうち九人がわいせつ行為を理由に処分を受けた。教え子が被害を受けたケースも複数ある。
これまで県教委は不祥事が起きるたびに、教職員としての心構えをつづった小冊子を配るなどして「教育公務員としての使命と職責の自覚」を促してきた、という。相次ぐ不祥事で対策の見直しを迫られた。
(赤川肇)