<バルサルタン>試験責任者を厳重注意処分…日本高血圧学会

<バルサルタン>試験責任者を厳重注意処分…日本高血圧学会
毎日新聞2015年3月30日(月)19:39

 日本高血圧学会は、千葉大で行われた降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験に不適切な点があったとして、同大教授として試験責任者を務めた小室一成氏(現在は東京大教授)を厳重注意とする処分を発表した。
 小室氏は同学会理事。処分は27日付。千葉大の論文を掲載した英医学誌は昨年10月、「利益相反の管理とデータの信頼性に問題がある」として論文を撤回している。学会側は薬の販売元のノバルティスファーマ社員に統計解析を委託しながら、論文で情報開示しなかったことなどの監督責任を指摘した。
 千葉大の調査委員会は昨年7月の報告書で、バルサルタンに有利になるようデータが改ざんされた可能性に触れている。小室氏はこれに対する反論書を学会側に提出しており、学会は、千葉大の調査については「議論の余地がある」とした。【八田浩輔】

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