柔道部顧問、部員を「いじめろ」…複数に命令

柔道部顧問、部員を「いじめろ」…複数に命令
読売新聞 2015年11月17日 09時56分

 茨城県立石岡一高(石岡市石岡、藤田知巳校長)の30歳代の男性体育教師が、顧問を務める柔道部の複数の部員に対し、特定の部員を「トイレに連れ込みいじめろ」と命じたり、別の部員の顔を平手打ちしたりしていたことが16日、わかった。

 同校は同日、事実を把握し、体罰にあたるとして県教育委員会に報告した。男性体育教師も認めている。

 同校によると、男性体育教師は同日午前7時半頃、同校の武道館で、部員で1年生の男子生徒の顔面を1回平手打ちしたほか、足を数回蹴り、スマートフォンを取り上げて床に投げ捨てるなどしていた。

 男性体育教師は10月、校内で、複数の部員に、別の1年生の男子生徒をトイレに連れ込み暴行を加えるよう命じた。命じられた部員たちは従わず、暴行は行われなかったという。

 同校は16日、生徒の保護者らの訴えから男性体育教師に事情を聞いたところ、男性体育教師はいずれも事実だと認めた。部員たちの態度に腹を立てたという。

 男性体育教師は今年4月、同校に赴任。当初からけがをしている部員が練習を休むことを申し出ても認めずに練習させたり、大声で罵倒したりしたとされる。

 6月に、部員が男性体育教師の言動について、他の教師に相談。報告を受けた藤田校長が男性体育教師と面談したが、事実関係を否定した。藤田校長は部員らへの確認などはせず、そのままにしていたという。

 県教委によると、男性体育教師は前任校で生徒に暴行を加えたとして訓告処分を受け、藤田校長も把握していた。学校関係者によると、男性体育教師の暴言などから体調を崩し、心因性の症状と診断され、通院治療を受けている部員もいる。藤田校長は「6月に報告を受けた時点で適切な対応がとれなかったのは申し訳ない。事実関係を詳細に調査し、対応に努めたい」と話している。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする