強盗致傷 元中学講師に猶予判決 万引逃走時に店員けが、岡山地裁
山陽新聞 2017年02月03日 22時09分 更新
岡山市のホームセンターで万引した上、店員ら3人に打撲などのけがをさせたとして、強盗致傷罪に問われた同市北区野殿東町、元私立中学校講師万代卓実被告(26)の裁判員裁判で、岡山地裁は3日、懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
判決理由で松田道別裁判長は「従業員に腕などをつかまれているのに車を急発進させるなど危険な犯行。自己保身のための行動で身勝手だ」と指摘。一方で「店員のけがは比較的軽微。事件後に懲戒解雇されるなど社会的制裁も受けた」と執行猶予の理由を述べた。
判決によると、万代被告は昨年8月、同市のホームセンターで扇風機を万引。車で逃走する際、阻止しようとした店長ら3人を急発進で転倒させるなどし、それぞれに3日〜1週間のけがをさせた。
発表によると、万代容疑者は14日午後0時5分頃、同区野殿西町の「ホームセンタータイム大安寺店」で扇風機1台(1万6800円相当)を万引きしようとして見つかり、車で逃走。立ちはだかった男性従業員(28)をはねるなど、制止しようとした3人に胸部打撲などのけがを負わせた疑い。
万代容疑者はその直後、同区内の民家に侵入したとして、住居侵入容疑で現行犯逮捕された。調べに対し、「とにかく逃げたいと思っていた。殺意はなかった」と容疑の一部を否認しているという。