神戸市体罰報告書非公開訴訟 取り消し認める判決

神戸市体罰報告書非公開訴訟 取り消し認める判決
神戸新聞NEXT 2017/3/2(木) 18:44配信

 神戸大大学院の馬場健一教授(法社会学)が、神戸市立学校の体罰報告書の公開請求に対して市教育委員会が一部非公開とした決定の取り消しを求めた訴訟で、神戸地裁は2日、非公開部分の取り消しを認める判決を言い渡した。

 馬場教授は2014年12月、13年度までに市教委に提出された報告書の公開を請求。131件分の体罰内容や学校名が公開されたが、そのうち81件は「被害児童・生徒の特定につながる恐れがある」などとして、教職員名が非公開だった。

 馬場教授は昨年4月、非公開決定された81件中、09年と12年の報告書計10件について取り消しを求めた。

 判決で、山口浩司裁判長は「一般の市民が得られる情報と照らし合わせ、個人が特定される可能性が極めて高いかどうかを判断すべき」と指摘。その上で「教職員名などが公開されても、特定につながる可能性が高いとは言えない」とした。

 馬場教授は「極めて妥当。市教委は判決に従った判断をしてほしい」と話した。

 市教委は「判決内容を確認、精査し、対応を検討していきたい」とコメントした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする