教師が生徒暴行、白岡の中学校 市教委に報告せず…傷付ける発言続く
埼玉新聞 2017/3/30(木) 22:07配信
埼玉県白岡市内の中学校で、20代の男性教諭が男子生徒に胸ぐらをつかんだり不適切な言動を繰り返したりしていたことが30日、同市教委などへの取材で分かった。学校側は一連の言動を確認しながら、市教委に報告していなかった。
市教委によると、男性教諭は昨年夏、男子生徒の胸ぐらをつかみ体育倉庫の中で、アルミ製のポールに生徒の背中を押し当てた。生徒にけがはなかった。この教諭は他にも、同じ生徒に対し「(生徒の)資質がない」などと不適切な発言をしていたという。
市教委が学校側に確認し、校長と教諭が事実を認めた。学校は昨年9月に暴行の事実を家族と確認したが、市教委に伝えなかった。市教委に対し、校長は「すぐに問題として捉えなかった」と話しているという。教諭は30日に教育長と面談し「生徒に迷惑を掛けた」と説明したという。
「(授業の)評価がどうなるか分からない」―。家族によると、教諭による生徒への不適切な言動は続いていたという。
家族は「生徒に対する先生のいじめだ。学校は自分たちを取り繕うことが先に立っている」と話している。
市教委は学校側から、暴行や異動について、報告や相談はなかったという。市教委は「生徒を傷付ける言動があったことは重く受け止めている」とした上で「見過ごすことができない事案で、許されるものではない。県への報告を含め対応していく」と話している。