<福岡・小5女児>「いじめ放置」苅田町提訴 地裁行橋支部
毎日新聞 2017/5/3(水) 3:00配信
福岡県苅田町の小学5年の女子児童(10)が同級生らにいじめを受け、学校が適切な対応を怠ったため転校を余儀なくされたとして、女児と両親が町を相手取り330万円の損害賠償を求めて福岡地裁行橋支部に提訴したことが2日、分かった。提訴は3月11日付。
訴状によると、女児は2014年秋〜16年春ごろ、同級生らに持ち物を隠されたり、仲間外れにされたりするいじめを受けた。父親は担任教諭らに相談したが、学校側はいじめを放置したため、女児は不登校になった上、町内の別の小学校に転校せざるを得なかったなどとしている。
父親は「本来は訴訟による解決ではなく、町や学校にいじめをやめさせる対策を求めたかった。町には今後、いじめを受けた児童への精神的ケアや再発防止策をお願いしたい」と語った。町教委は「訴訟を控えているため、具体的な内容についてはお答えできない」としている。
この問題を巡っては、父親が昨年3月、提訴の意向を学校側に示したところ、校長が町議に女児の氏名やトラブルの概要などの個人情報を漏らして相談し、町議が父親に提訴しないよう求めていたことが判明している。【木村敦彦】