女子大生を「洗脳」不倫の慶大教授 妻が明かす「13年前にもゼミ生に…」
デイリー新潮 2017/9/20(水) 8:00配信
「洗脳」で女子大生を支配した「慶応大」ムスリム教授の不倫講座(2)
立場を利用して女子学生を「洗脳」し、不倫関係に――慶応大学総合政策学部の奥田敦教授(57)が、同大2年生の斉藤菜穂さん(21)=仮名=に接近を始めたのは昨年10月のことだった。以降、菜穂さんはサークルを辞め、頻繁に外泊をするように。心配した両親が大学に相談するも改善は見られず、大学側は事実上、問題を放置。ついに本年8月には、奥田教授のマンションに菜穂さんの両親、そして奥田教授の妻らが集まり、菜穂さんの“奪還劇”が繰り広げられた。
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実は7月に一度、両親は菜穂さんを自宅に送ってきた奥田教授をつかまえ、話す機会を持ったという。
「教授は“お嬢さんは重度の精神病。教員生活で出会ったなかで一番重症だから相談に乗っている”と善意を強調。そのうえ“妻と別れて結婚したい”と言い放つ一方で、“妻とも良好な関係なんです”なんて平気で言います。イスラム教は一夫多妻だとでも言いたいのか。後日、教授から届いたメールにも“重症の子に救済の実験をしている”と書かれていました」
と明かすのは、菜穂さんの母親だ。
「カウンセラーに相談したら、娘は教授への全面的な依存症で、医療機関などで早く適切な治療をしないと救えないと言われた」
実際、洗脳問題に詳しい紀藤正樹弁護士も、「聞いた事情が事実だとすれば」と前置きしたうえで、こう説明する。
「教授と学生の間には上下関係があり、その関係を使って教授が学生に接近したのなら、セクハラと言えるし、この場合、不倫でもある。次に洗脳かどうかですが、教師と教え子、年齢差という上下関係がある以上、洗脳が起こりやすい状況です。洗脳かどうかの目安は、家族や知人など、社会との断絶を引き起こしたかどうか。洗脳とされるケースでは、例外なく対象を自分の方に引き寄せています」
菜穂さんが家族に懐疑的になったことは、前回で述べたが、彼女は「友達と遊んだっていいじゃん」というメモも残している。電話も奥田教授にしかかけない彼女は、友人関係も断ち切られているのだろうか。
セクハラ委員会で不問の末
さて、8月の奪還劇に至った経緯に、そろそろ触れなければなるまい。菜穂さんの母親の知人が語る。
「菜穂ちゃんは去年、奥田研究会のヨルダン研修に参加し、今年も行こうと自分でビザをとった。しかも大学も参加を許可したのです。調査委員会の結論が出ていないので、彼女を参加させるという判断は不当でない、というのが大学の言い分で、両親はたまらず旅券を取り上げました。そして、奥田教授が出発する前夜は彼のマンションで過ごすだろうと踏んで、みんなで彼女を奪還しに行ったんです」
ところで、その場に奥田教授の妻がいたことを、不思議に思った方もいるだろう。当初は取材を拒んでいた彼女が、重い口を開いてそのわけを語った。
「奥田は一昨年も学内でセクハラ委員会を立ち上げられています。主人が言うには、7月ごろに湘南台のマンションにゼミの女子学生を連れてきて、一晩中話したとのこと。問題になった行為は、ほっぺたにちょんと触ったことだと言うのですが、自宅に連れ込んで一晩中、という時点で教員としてアウトだと思う。不審に思った男子がその子を連れて大学に訴えたそうで、彼ら二人のほか、同調する学生が何人もゼミを集団退会したと聞いています」
13年前にも…
事実、奥田研究会の出身者に聞いても、
「私が入る直前の一昨年8月ごろ、先生のセクハラがあって、ゼミ生が1、2名を残してごっそり辞めたと聞きました」
教授の妻の話に戻る。
「しかも、問題になった後も夫は、その彼女とLINEが繋がらなくなると、下宿先の外に何時間も張り込んだそうです。私が奪還作戦に協力したのは、妻の私まで参加すれば、夫も事の重大さに気づいてくれると思ったから。でも、実際には女の子を奪われて暴れるだけでした。奥田は13年前にもゼミ生に同じことをしています。奪還の夜、私は菜穂さんに奥田とその女性とのメールの記録を見せ、“同じ手口でしょ”と伝えました。奥田は彼女の家族も、うちの家族も壊している。何を考えているのか、さっぱりわかりません」
継いで言えば、慶応大学が考えていることもさっぱりわからない。一昨年、奥田教授に厳正な処分を下していれば、同じことは起こらなかったはずなのだ。
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(3)へつづく
「週刊新潮」2017年9月14日号 掲載