教諭暴力の矮小化狙い失神伏せる 大分市教委「隠蔽」陳謝

教諭暴力の矮小化狙い失神伏せる 大分市教委「隠蔽」陳謝
西日本新聞 2018/4/27(金) 11:05配信

 大分市の市立中学校の50代男性教諭が2年の男子生徒を引き倒し、失神させたことを市教育委員会が会見で伏せていた問題で、佐藤樹一郎市長は26日の定例記者会見で「事を大きくすることを心配した、と市教委から報告を受けた」と述べて、事故の矮小(わいしょう)化が目的だったことを明らかにした。三浦享二市教育長らは、同日夕に会見を開き「保護者らに与える影響を考慮したが、隠蔽(いんぺい)と捉えられても仕方がない」と陳謝した。

 市教委によると、事故について説明する22日の会見前に失神を把握。市教委幹部が対応を協議して、非公表を決めた。

 会見では、生徒のけがは明かし「転倒したが、すぐに立ち上がった」と説明した。一方、佐藤市長には生徒が失神したことを報告していた。

 市教委は、失神の事実が報道によって明らかになった25日も、報道陣に「事実関係があいまいと考えて、あえて触れなかった」と虚偽の説明をした。佐藤市長は「関係者の処分を検討する」としている。

=2018/04/27付 西日本新聞朝刊=

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