マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女2人を逮捕したと発表。2人は姉妹で、年齢は姉が70代、妹が60代。 同局の発表によれば、今年(2025年)1月17日未明、中国本土からのインバウンド旅客の男性より、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)から同地区の別のIRまでタクシーを利用したが、降車後に61.2万香港ドル(日本円換算:約1174万円)の現金が入った布製のバッグがなくなっているのに気づき、乗降場所付近を探したが見つからず、車内に置き忘れて何者かに持ち去られた可能性があるとする通報が寄せられたとのこと。 通報を受けた同局が通報者が提供した情報及び「天眼」と呼ばれる公共エリアの監視システム、タクシーサーベイランスシステムを活用して容疑者の女2人を特定。女はすでにマカオから出境していたが、3月27日に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションからマカオへ再入境したことから、同イミグレーション施設内で逮捕に成功したという。 同局の調べに対し、姉が出来心でバッグを拾ったとした上、バッグの中にあった現金のうち20万香港ドル(約383万円)を妹に分配した後、残額については香港の自宅に持ち帰って保管しているが、一部を使用したなどと供述。なお、逮捕時に2人は通報者の現金の一部とみられる7万香港ドル(約134万円)の現金を所持していたことも明らかにした。同局では、捜査で得られた情報を総合判断し、上述の女2人を拾得・発見物不当占有罪で検察院送致するとした。