神戸・中3自殺 聞き取りメモ7カ月放置 前教育長、後任に引き継がず
神戸新聞NEXT 2018/6/6(水) 12:13配信
神戸市垂水区で2016年10月、市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、同級生らの聞き取りメモの存在が隠蔽された問題で、昨年8月に学校内にメモが保管されていると報告を受けた雪村新之助前教育長が、その内容を後任の長田淳教育長に引き継いでいなかったことが6日、分かった。メモの存在は今年3月末、現校長が再度、市教育委員会に訴えるまで、事実上放置されていた。
この日の神戸市議会文教こども委員会で、長田教育長が明らかにした。
冒頭、長田教育長は「教育行政に対する信頼を失墜させた」と改めて謝罪した。
今月3日に公表された弁護士の報告書によると、メモは生徒の自殺直後に聞き取ったもので、17年2月末、遺族が情報提供を求めたが、市教委の首席指導主事が前校長に指示し「記録として残していない」と回答した。同年8月にまとまった、いじめの有無などを調べた第三者委員会の報告書では「破棄された」とされたが、これを見た現校長が「メモは存在する」と市教委に連絡。雪村前教育長は幹部に調査を命じたが、1週間後に中間報告を受けた後は放置されていた。文部科学省は5日、市教委に対し、一連の経緯を「不適切で極めて遺憾だ」とし、組織体制の見直しなどを指導した。
長田教育長は今年4月に就任したが、メモの存在について「(前教育長から)引き継ぎを受けておりません」と答弁。「市教委全体として、メモの存否について重要性の認識が欠如していたと言わざるを得ない。ご遺族には申し訳ない」と述べた。
一方、雪村前教育長は神戸新聞社の取材に対し、「ご遺族に経緯を報告する必要もあり、調査はしていたと思うが、結果的に時間がかかってしまっていた」と話していた。(広畑千春、井上 駿)
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神戸・中3自殺「組織体制の問題」 文科省が市教委指導
神戸新聞NEXT 2018/6/5(火) 15:56配信
2016年10月に神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、同級生らの聞き取りメモの存在を、市教育委員会の首席指導主事が前校長に隠蔽を指示した問題で、文部科学省でいじめ問題の対応を担当する松林高樹生徒指導室長が5日、市教委に経緯を確認し、組織体制の見直しなど再発防止策の取りまとめを求めた。
同室長は、市教委の川田容三教育次長らと約2時間面談し、一連の経緯を確認した。冒頭、川田教育次長は「教育行政に対する信頼を著しく失墜させてしまった」と陳謝した。
松林室長は面談後、「首席指導主事と前校長の2人の間でメモの隠蔽がなされており、組織体制の問題もある」と述べ、再発防止策の策定と報告を求めた。
メモは、女子生徒の自殺から5日後、仲の良かった生徒6人が教職員に女子生徒が受けていたいじめや生徒間の人間関係を証言する内容。17年3月に情報提供を求めた遺族の質問書に対し、前校長は校内に保管しながらも、いじめ問題を担当していた首席指導主事の指示を受け、「記録として残していない」と隠蔽する回答をしていた。(井上 駿)