大津いじめ事件から7年 「防止法浸透せず」と遺族
京都新聞 2018/10/11(木) 20:44配信
大津市で中学2年の男子生徒=当時(13)=がいじめを苦に自殺してから11日で7年となり、父親(53)が同市役所で記者会見した。「息子と同じような事件が(全国各地で)繰り返されている。被害に遭った子どもたちが置き去りになっている」と学校や行政の意識改革、防止対策の強化を訴えた。
父親は、施行から5年が経過したいじめ防止対策推進法に触れ「すべての教育現場に法律が浸透していない。事件が発生しても積極的に調査せず隠蔽(いんぺい)してしまうことがあり、再発を防げない原因だ」と指摘した。
大津市は事件以降、市長部局にいじめ対策推進室を設置し、無料通信アプリ「LINE」を使った相談窓口を導入するなど、いじめ防止対策を先駆的に進めてきた。父親は「市の取り組みが全国に広がり、すべての子どもが安心して学校に通えるようになることを強く望む」と話した。
同席した越直美市長は「いじめ対策に終わりはない。さらなる教員の意識改革や問題発見後の対応に取り組む」と述べた。
会見に先立って、男子生徒が自宅マンションから飛び降りたとみられる午前8時20分ごろ、越市長や市教育委員らが1分間の黙とうをささげた。男子生徒が通っていた中学校では命の尊さを考える集いが開かれた。11月6日には大津地裁で、元同級生3人と保護者に遺族が損害賠償を求めた訴訟の判決が出る。