暴力行為も「いじめ」 静岡市の再調査委が認定

暴力行為も「いじめ」 静岡市の再調査委が認定
@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 2018/12/5(水) 17:22配信

 静岡市の市立小学校で2017年度に当時5年生の男児がいじめを受けた問題で、市は5日、市長部局の第三者機関「市いじめ防止再調査委員会」がまとめた調査結果報告書の概要を公表した。再調査委は、男児がそれぞれ別の児童から受けた腹部を殴るなどの暴力行為と馬乗りになる行為をいじめとして新たに認定した。一方、男児の保護者らが訴えていた暴力行為の一部は「確認できなかった」とした。

 報告書はA4判31ページ。6月から男児や加害児童、担任教諭、校長らに聞き取りやアンケートを行った結果をまとめた。調査結果によると、腹部を殴るなどの暴力行為は、1人の児童が男児を含む複数の児童に対して行っていたため、学校の調査ではいじめと認定していなかった。再調査委は「いじめの定義の認識不足による過小評価」だと指摘した。

 保護者らが訴えたものの、確認できなかったとしたのは、馬乗りで頭などをたたいたり、ズボンとパンツを下ろして下半身を露出させたりする行為。

 報告書はいじめの定義の理解を徹底する取り組みや、学校全体でいじめを見逃さない体制づくりなどの再発防止策を提言している。

 この問題を巡っては、学校や市教委が、男児の名前に菌を付けて呼ぶいじめがあったと認定している。

 ■被害男児側、市と校長らに損害賠償請求へ

 静岡市の市立小学校で2017年度に当時5年生の男児がいじめを受けた問題で、被害男児の30代母親と代理人の小川秀世弁護士が5日、県庁で記者会見し、近く静岡市と当時通っていた小学校の校長や担任教諭、加害者とされた児童の保護者らに対して損害賠償請求訴訟を年内にも静岡地裁に起こす意向を明らかにした。

 小川弁護士によると、市長部局の第三者機関「市いじめ防止再調査委員会」は一部のいじめを認定したものの、被害男児がいじめを訴えた手紙についての評価がなく、いじめが始まった時期についての見解も相違があったという。

 被害児童側によると、担任教諭はいじめの現場に居合わせたにもかかわらず、無視や黙認があったとされる。校長はこの担任を擁護するような発言があったという。

 小川弁護士は「司法の場でいじめの実態を明らかにしたい」と述べ、被害児童の母親も「いまだに病院に通い、学校も休みがち。調査が不十分で納得できない。もっと深く掘り下げて調査してほしかった」と述べた。

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