超難問?出題自体に矛盾の声/青森県立高校入試の理科、実験再現できず「チェック甘い!」
Web東奥 2019/3/12(火) 8:21配信
8日に行われた青森県立高校入試の理科の大問[5]の内容について、「矛盾があり、問題自体が成立しない」などと指摘する声が県内の教育関係者から上がっている。県教委は解答を一つ追加して対応しようとしているが、問題に示された実験の再現は不可能とみられ、科学問題としての根幹が揺らいでいる。「解答の追加では済まないのでは」「全員に得点を」などの意見も出ている。
問題は大問[5]の水中の物体にはたらく力を求めるもの。実験1と実験2ではAとBの二つの共通の物体を使って実験を行うとしているが、物体Bにかかる水中での浮力を実験1と実験2でそれぞれ求めた場合、数値が異なることが分かった。
県教委は当初、大問[5]の最後の問題の「(2)イ」の答えを「1.20N(ニュートン)」としていた。その時の物体Bにかかる浮力は0.60N。実験1では同じ物体Bにかかる浮力が0.64Nと違う数値が出るため、これを用いると「1.16N」というもう一つの答えが導き出される。県教委は9日、1.16Nも解答例に追加した。
青森市の学習塾「英進塾」で理科を担当する木村翔さん(32)は、実験1と2の間で浮力の値が変わる点について「論理的に矛盾が発生する。作問の意図と経緯について説明が必要だと思う」と話す。限られた人数で問題を作る入試のシステムに理解を示しつつも「チェック体制の甘さがあるのではないか」と話した。
元高校教諭で物理専門の野呂茂樹さん(76)=板柳町、元弘前実業高校長=も、二つの実験で異なる数値を用いることに「そのような解析は理科ではない」と指摘。問題の設定が不十分だ−とした上で「科学的見方や論理的思考をみるのであれば、なおさら(受験生への)配慮が必要」と訴えた。
県教委は取材に、問題に関する指摘が複数寄せられていることを認めた上で、「問題に関して検討している。(14日の)合格発表に支障が無いよう対応したい」とコメントした。