名門大不合格、55兆円の損害賠償求め提訴 米不正入学
朝日新聞デジタル 2019/3/15(金) 20:19配信
米国で発覚した名門大を巻き込んだ大規模不正入学事件で、スタンフォード大の学生らが13日、不正を主導した進学指導会社経営のウィリアム・シンガー被告と大学側関係者を相手取り、損害賠償を求める集団訴訟をカリフォルニア州の連邦裁判所に起こした。息子を事件に関連する名門大に落とされたと主張する母親も同日、5千億ドル(約55兆8千億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。
スタンフォード大は西海岸の名門大学。シンガー被告はセーリング部のコーチと共謀し、裕福な家庭の子弟を優秀なセーリングの選手に「偽装」し、入学させようとしたとされている。
集団訴訟を起こした学生らは「不正入学が行われていると知っていたら、受験料を払って名門大を受験することはなかった」とし、「事件でスタンフォード大の学位の価値は落ちた」と主張。損害賠償金の支払いのほか、大学側に制裁金を課すことも求めている。
元教師の女性らはシンガー被告らを相手取り、55兆円超の損害賠償を求める集団訴訟をサンフランシスコの裁判所に起こした。女性は訴状で「息子が入学を拒否されたのは、努力しなかったからではなく、裕福な家庭がうそをつき、賄賂を払ったせいだ」と主張している。