無免許で麻薬製造、松山大薬学部教授ら書類送検
読売新聞 2019/4/16(火) 22:34配信
麻薬研究者の免許がないのに大学で麻薬を製造したなどとして、四国厚生支局麻薬取締部は16日、松山市の松山大薬学部教授・岩村樹憲容疑者(61)と当時の学生ら計6人を麻薬取締法違反(製造、所持)の疑いで松山地検に書類送検した。
捜査関係者によると、岩村容疑者は学術研究のために必要な麻薬の製造免許を知事から受けないまま、2013年4〜7月、研究室で助教や学生と一緒に、合成麻薬「MDMA」などを製造したほか、18年1〜2月にも麻薬成分「5F―QUPIC」を製造、所持した疑い。
情報提供を受け、同取締部が今年2月、研究室を捜索し、「5F―QUPIC」約0・28グラムを押収していた。学生らは麻薬を卒業研究のテーマにしていたといい、岩村容疑者は調べに対し「免許は持っていなかった」と容疑を認めているという。
記者会見を開いた松山大の溝上達也学長は「研究者倫理を順守して指導する立場の教授が、免許申請を怠ったことは遺憾。責任を感じる」と謝罪した。岩村容疑者は自宅待機中で、大学が処分を検討している。