日大「ブランドが失墜」、教職員ら執行部提訴へ
読売新聞 2019/5/7(火) 20:13配信
日本大アメリカンフットボール部の危険なタックル問題などを巡り、大学側の不適切な対応によって大学のブランドイメージが傷付けられ、精神的な苦痛を受けたとして、日大教職員らが田中英寿理事長ら大学執行部に対し慰謝料などを求める訴訟を起こす方針を決めた。日大教職員OBらで作る団体が7日、記者会見を開き、発表した。
同団体では現在、現職の教職員らを対象に原告を募っており、請求額を決定した上で5月中にも提訴に踏み切りたい考えだ。
同団体会長を務める牧野富夫・元副総長はこの日の会見で、日大の2019年度入試の志願者が大幅に減ったことや、ことに触れ、「理事長は説明責任を果たしていない」などと批判した。また、大学に損害を与えたとして日大執行部を背任容疑で刑事告発する準備を進めているとも説明した。
危険なタックル問題を巡って日大が設置した第三者委員会の報告では、問題発覚後の大学の対応について問題点を指摘。田中理事長に関しては、「アメフト部に対するガバナンス(組織統治)の機能不全を放置していた」などとした。日大では、タックル問題のほか、過去の医学部一般入試で同窓生の子弟を優先的に合格させるといった問題も発覚した。