西宮市立中でバスケ部指導の保護者 部員蹴る体罰

西宮市立中でバスケ部指導の保護者 部員蹴る体罰
神戸新聞NEXT 2019/5/28(火) 5:01配信

 兵庫県西宮市立中学校の女子バスケットボール部で、ボランティアでコーチを務めていた保護者の40代男性が昨年9月、練習中に部員2人の尻を蹴っていたことが27日、同市教育委員会や学校への取材で分かった。市教委によると、2人にけがはなかったが体罰とみている。

 市教委や同校によると、昨年9月29日、コーチの男性が同校での練習で、当時1年生と2年生の部員の尻を背後から蹴った。12月、市教委に他の保護者から相談があり、男性は学校に蹴ったと認め「(蹴った)部員の保護者から『気合を入れるため蹴ってほしい』と頼まれた」などと説明。蹴られた生徒の保護者も依頼したと認めているという。

 市教委は「適性を欠く」として学校に男性を部活動から外すよう求めたが、校長は4月から顧問教諭の管理下で指導に当たるというマネジャーを任せている。校長は取材に「男性を支持する生徒や保護者も部におり、ベストではないがベターな選択と考える」と話し、市教委は「学校と対応を再度協議する」としている。

 市教委によると、保護者や住民が部活動でコーチなどを務めるケースは多いという。(初鹿野俊)

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校長「部員の立場悪くなる」と体罰を保護者に説明せず 西宮市立中のバスケ部
神戸新聞NEXT 2019/5/28(火) 14:00配信

 兵庫県西宮市立中学校の女子バスケットボール部で、ボランティアでコーチを務めていた保護者の40代男性が部員2人の尻を蹴っていた問題で、学校がこの体罰を把握した後、ほかの部員の保護者には伝えていなかったことが28日、分かった。

 校長は神戸新聞社の取材に「体罰があったと公に説明すると、部内で、蹴られた部員の立場が悪くなると考えた。説明すべきだった」などと話した。

 同市教育委員会と学校によると、昨年9月29日、コーチの男性は練習中に当時1、2年生の部員2人の尻を背後から蹴った。同12月、市教委に体罰の情報が寄せられ、学校が調査したところ、コーチの男性は「(蹴った)部員の保護者から『気合を入れてほしい』と頼まれた」などと説明。蹴られた部員の保護者も依頼したことを認めたという。

 市教委は学校に対し、男性を部活動から外すよう求めたが、校長は「支持する生徒や保護者もいる」と応じなかった。今年4月にコーチからは外したが、代わって、顧問教諭の管理下で指導に当たるマネジャーを任せたという。

 校長は3月中旬に開いた部の保護者会で、男性の処遇変更について説明したが、「外部コーチよりも顧問教諭が主体的に指導すべきだ」との理由を述べただけで、体罰には触れなかったという。

(初鹿野俊)

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