前校長「あいつは公開処刑や」管理職がハラスメント行為助長 神戸教諭いじめ

前校長「あいつは公開処刑や」管理職がハラスメント行為助長 神戸教諭いじめ
毎日新聞 2020/2/28(金) 23:08配信

 いじめをしないよう指導する立場の教師が同僚を執拗(しつよう)にいじめ続けた神戸市立東須磨小学校の問題は、加害教諭と歴代管理職らの懲戒処分で一つの区切りを迎えた。管理職がハラスメント行為を助長し、校内では人間関係の悪さに教員らが苦悩、児童の心の傷も癒えない。28日夜には校内で保護者説明会が開かれ、一日も早い学校の「正常化」を願う声が聞かれた。

 調査委員会の最終報告書によると、職員室は「死ね」「カス」などの暴言や卑わいな冗談が飛び交い、攻撃的な口調の職員が多かった。前校長は「あいつは公開処刑や」などと公言し、一部から「プチヒトラー」と評されるなど威圧的な言動もあった。東須磨小に長く在籍した教員は「善悪の判断が分からなくなってくる」と表現したという。

 今回のいじめ問題発覚後、児童1人は今も不登校の傾向が続いている。懲戒処分が発表された28日には、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月3〜15日の休校が決まった。保護者説明会は感染防止のため、各教室を校内のテレビ放送で結んで実施された。出席した40代の母親は「懲戒免職にならない教諭もいるのは処分が軽いと感じる。子供たちは(休職中の)被害教諭が学校に復帰してほしいと願っている」と話した。5年生の児童を持つ父親(47)は「終わったことはもういい。早く学校が落ち着いてほしい」と話した。【反橋希美、春増翔太、韓光勲、藤顕一郎】

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