独自・いじめで不登校 福島市教委「重大事態該当しない」
テレビユー福島 2020/9/19(土) 11:46配信
福島県福島市の小学校でおととしから今年にかけいじめを受けて不登校になった当時の男子児童について、市の教育委員会が、法律で定める「重大事態」には該当しないとして第三者委員会による調査を行っていないことが分かりました。保護者は第三者委員会による調査を求めていますが、市教委は応じていません。
「死にたいと思うことは毎日だった。友達からはいじめ、暴言を毎日のように言われて、とても苦しい毎日だった」(当時の男子児童)
テレビユー福島の取材に対し苦しい胸の内を語ったのは、福島市内の小学校でいじめを受けたと主張する男子児童です。
関係者への取材によりますと、男子児童はおととし4月からことし2月にかけ当時のクラスメイトから陰口を言われたり、無視をされたりする行為を日常的に受けていたとみられ、学校へ行くことができなくなり、うつの症状を伴う「適応障害」と診断されました。
福島市教育委員会はことし3月にまとめた調査報告書で男子児童に対するいじめを認め、「学校の対応が不十分だった」としましたが…。
「我々の意にそった報告内容ではなかった」(保護者)
保護者側が「児童の発言した内容とは異なる記載がある」などと訴え、市に求めているのは第三者委員会による調査です。
いじめ防止対策推進法ではいじめによって「相当期間欠席を余儀なくされている疑いがある場合」は「重大事態」と定義し、文部科学省は指針で第三者委員会を設置して調査するよう求めています。
これに対し、福島市教育委員会は「事実確認の結果、現状は重大事態には該当しないと判断している」と話しています。
市教委の代理人弁護士はいじめの相手や時期などについて具体的な主張がないことや「適応障害」といじめとの因果関係が認められないことなどを理由に「要望には応じられない」と回答しています。
子どものいじめ問題に詳しい福島大学の高橋紀子特任准教授は、いじめを認めながらも第三者委員会の立ち上げに応じない市教委の対応に疑問を抱いています。
「適応障害だからいじめという論理は通りにくいのは事実だと思う。ただどうしてなのかは率直に言うと不思議だ」
また、いじめの問題で第三者委員会の調査が遅れることについてのデメリットを指摘しています。「ひとつは保護者の心身の不調。『納得できない』ということで不満があると思う。そのことによって精神が不調になるというのがある。学年が変わったり、月日が流れることで事実の把握が難しくなる部分がある」
いじめを受けた男子児童はいま何を望むのでしょうか。「今は真実が真っ黒なままなので、真実が明らかになってくれれば…」(男子児童)
いじめの調査には、関係者への聞き取りが必要となりますが、時間の経過につれて記憶があいまいになり正確な調査が難しくなってしまうのが現状です。慎重に協議していくべき問題であると同時に、早急な対応が求められています。