【柔道】体罰で柔道部1年生の男子生徒が骨折 全柔連が顧問の元教諭を除名

【柔道】体罰で柔道部1年生の男子生徒が骨折 全柔連が顧問の元教諭を除名
東スポWeb 2020/12/21(月) 18:42配信

 全日本柔道連盟(全柔連)は21日、臨時理事会を開き、今年9月に兵庫県宝塚市の中学校で、柔道部1年生の男子生徒2人に体罰を加えて骨折などを負わせ、傷害罪で起訴された顧問の元教諭に対し、同日付で登録会員からの除名という懲戒処分を下した。

 全柔連はホームページ上で処分事由について「中学校武道場において、指導の一環と称して柔道部員Aに対して複数回にわたり投げ技や寝技をかけ、さらに意識をなくしたAに平手打ちをし、気づいたAに再び技をかけるなどして、Aに骨折など約3か月の傷害を負わせ、また部員Bに対しても寝技をかけるなどして、Bに対して約7日間程度の傷害を負わせた」と発表した。

 この元教諭は9月25日、学校の冷凍庫に保管していたアイスクリームを当該生徒が無断で食べたことに激高し、暴行行為を行っていた。

 すでに県教委からの処分で懲戒免職となっていたが、一連の「行き過ぎた指導」を全柔連も問題視。独自のヒアリング調査などを行ってきたが「これらの行為は命を脅かすものとなりかねないものである」と結論づけ、最も重い除名処分とした。

 兵庫県宝塚市の中学校で、柔道部員の1年男子2人に柔道技をかけて背骨を折るなどの重軽傷を負わせた傷害容疑で顧問教諭の上野宝博容疑者(50)が兵庫県警宝塚署に逮捕されたことを受け、競技を統括する全日本柔道連盟も調査に乗り出し処分を検討することが19日、明らかになった。全柔連の中里壮也専務理事がオンラインで取材に応じ、「なるべく早く調査に取りかかる」と話した。
 上野容疑者は9月25日、校内の冷凍庫で保管していたアイスキャンディーを部員の生徒2人が無断で食べたとして立腹。他の柔道部員の目前で柔道の投げ技や寝技を連発して負傷させた。生徒の1人は絞め技で失神した後も平手打ちで無理やりに起こされ技をかけられ続けたといい、胸椎骨折で全治3カ月の重傷。もう1人は首を打撲する軽傷を負った。
 全柔連は指導における体罰や暴力行為を禁じており、違反した場合は指導者登録停止などの処分を科す可能性がある。
 今回の件についても、コンプライアンス委員会を中心に調査委員会を立ち上げ、聞き取り調査などを行う見込みだ。中里専務理事は「加害者の人権もあるので(処分決定まではヒアリングなどの)手順を追わないといけない。ただ、加害者は今(警察に)身柄を拘束されているので直接面会できるか。制約がある中でいろいろ調べていく」と話した。

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