チョ・グク妻の味方をする尚志大総長の詭弁「判事の判決に必ずしも従う必要ない」
朝鮮日報日本語版 2020/12/30(水) 15:01配信
尚志大学のチョン・デファ総長は29日、チョ国(チョ・グク)前法務部長官の妻で東洋大学教授の鄭慶心(チョン・ギョンシム)被告に実刑判決を下したソウル中央地裁に対して、「私は裁判の独立性は侵害されるべきだと思う」と述べた。
チョン・デファ総長は同日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」で、「鄭慶心 一審裁判部の弾劾を要求します」という題の青瓦台国民請願の書き込みをシェアした。この請願を書き込んだ人物は「1人の人間(鄭慶心被告)の一生がことごとく否定された」「麻薬を密売したわけでもなく、飲酒運転や運転者なり代わりに寛大な司法府が、1人の人間の一生を否定する入学書類のすべてが偽造されたと判断したが、本当に、憲法にある良心に従って、判断したことが正しいのか、裁判部に聞きたい」と、裁判部全員の弾劾を主張した。
この書き込みに、チョン・デファ総長は「鄭慶心教授事件を扱った裁判部を弾劾してほしいという青瓦台請願に40万人以上が同意した」「その請願は裁判の独立性を害するとの懸念がある。正しい指摘だ」と書いた。
だがその上で、チョン・デファ総長は「私は裁判の独立性は侵害されるべきだという考えだ」「判事の1人あるいは3人が下す決定が真実であると信じ、必ず従わなければならないという理由はない」と主張した。さらに、「司法府だけが(多数の意見ではなく)判事個人の決定に委ねている」「判事個人は全知全能だろうか? 判事の判決は公開的だろうか? 判事は良心に従って判決しているだろうか?」と疑問を投げかけ、「そうではない」と自問自答した。
チョン・デファ総長は最後に、「(裁判所の裁判で)数多くの前官礼遇(官職を務めた人物に、退官後も在任時と同様の待遇をすること)が厳然たる現実」「だから裁判はロト(宝くじ)だと呼ばれている。判事によって変わるという意味だ」「司法制度の一大革新が必要だ」「その方法はさまざまだろう」と主張した。
チョン・デファ総長は尚志大学政治学教授、市民団体「環境運動連合」指導委員、「参与連帯」諮問委員などを務めた。2000年の第16代国会議員総選挙時に総選市民連帯のスポークスマンとして落選運動を主導したが、選挙法違反で罰金刑を言い渡されたこともある。
ソウル中央地裁刑事第25-2部(イム・ジョンヨプ裁判長)は23日、鄭慶心被告の起訴内容をほとんど認め、懲役4年と罰金5億ウォン(約4700万円)、追徴金1億3894万ウォン(約1300万円)を言い渡し、同被告を法廷拘束した。同地裁は子の入試不正や私募ファンド違法投資など15件について起訴された鄭慶心被告の入試不正関連疑惑はすべて有罪、私募ファンドと証拠隠滅関連については一部有罪と判断、11件について有罪判決を下した。