幼稚園連合会使途不明金問題 告訴状を警視庁が受理、捜査へ
産経新聞 2021/3/12(金) 21:19配信
「全日本私立幼稚園連合会」(東京都)の使途不明金問題で、警視庁が連合会側から提出された香川敬前会長(69)と当時の事務局長への告訴状を受理したことが12日、関係者への取材で分かった。告訴罪は業務上横領などで、同庁はこれらを視野に捜査する方針。
連合会の調査によると、不明金は平成29〜令和2年度の間に4億円超が確認された。また、関連団体の「全日本私立幼稚園PTA連合会」でも、約4100万円の資金流出があった。両団体とも当時の事務局長が資金を管理していたという。
幼稚園連合会は12日に都内で会見。田中雅道(がどう)会長代行は、香川前会長らを、業務上横領罪や私文書偽造罪など3つの罪で告訴したと明らかにした。調査を担当した大浜正裕弁護士は「大半は口座から現金で引き出されており、使途特定の調査には限界がある。警察が捜査しないと全容は判明しない」と告訴の理由を述べた。
PTA連合会の会長を務める河村建夫元官房長官も同席し、「私の政治団体を過去5年分調べたが、(幼稚園)連合会からの(政治資金収支報告書に)記載すべき寄付はなかった」とした。