「ブラック校則」見直し 佐賀県立学校 下着の色、地毛証明書…

「ブラック校則」見直し 佐賀県立学校 下着の色、地毛証明書…
毎日新聞 2021/4/1(木) 10:00配信

 佐賀県教育委員会は、県立中高14校が定めている「下着の色は白」などの校則を2020年度末に見直したと発表した。県立全51中高校・特別支援学校のうち、46校で校則の見直し状況を公表した。

 14中高は下着の色を指定する校則を削除した。県学校教育課は「学校が下着の色を確認する過程で人権が侵害されかねない」と話した。また3高校は生まれつき髪が黒以外やくせ毛の生徒に提出を求めていた「地毛証明書」を廃止。2中高校は「マフラーはコート着用時のみ」とした校則を削除するほか、制服の男女別の表記を外した中高校や特別支援学校が35校、女子がスカートもスラックスも選択できるようにした高校が8校あった。

 「ブラック校則」と呼ばれる不合理な校則は全国的に見直しが進み、県教委は20年3月、生徒の人権侵害とならないか▽必要最小限の規定か▽教育目標の達成に即した内容か−−など五つの指針を示し、全県立学校に見直しを通知。市町教委にも同様の通知を出し、改善を促してきた。

 県弁護士会も同11月、中学校で下着や靴下の色を指定する校則などは非常識として県教委に見直しを提言していた。落合裕二教育長は21年3月24日の県総合教育会議で「(問題視された校則は)適正化できたのではないか。引き続き時代に合った校則にするよう学校に伝える」と話した。【竹林静】

 ◇県立学校で削除された校則の例

・地毛(赤毛、縮毛)の申請

・友人間の外泊は禁止

・カバンに付けるマスコットは1つまで

・マフラーはコート着用時のみとする

・登下校時の日傘の使用は禁止

・校内でひざ掛けの使用は禁止

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