富山大教授が1500万円の研究機器を誤廃棄 大学が弁済

富山大教授が1500万円の研究機器を誤廃棄 大学が弁済
毎日新聞 2021/4/22(木) 20:59配信

 富山大は22日、学術研究部工学系教授が中部経済産業局(名古屋市)から無償貸与を受けた時価約1500万円相当の研究機器を誤って廃棄したと発表した。経産局から請求書が届いたため、大学が弁済した。

 大学によると誤廃棄したのは測定装置で、家庭用プリンター程度の大きさとみられる。教授は2010年に無期限・無償で貸与を受けたが、許可無く学外で保管。実際には使用しなかったのに18年まで毎年1回、経産局に「使用した」とする虚偽報告書を提出した。

 20年に経産局から写真による現物確認を求められた際、所在が分からず、調べた結果、他の物品に紛れて廃棄したことが分かった。虚偽報告について教授は「返却することになれば困る」などと説明し、廃棄も含めて「大変申し訳ない」と反省しているという。

 富山大は22日付で教授に始末書を提出させる「けん責」処分とした。斎藤滋学長は「教育、研究に従事する者として決して許されない。再発防止に努めたい」とコメントした。【青山郁子】

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