保育士わいせつ疑い 園長ら謝罪「3児が被害」 保護者説明会

保育士わいせつ疑い 園長ら謝罪「3児が被害」 保護者説明会
毎日新聞 2021/8/28(土) 17:55配信

 愛知県尾張地方の民間認可保育園で20代の男性保育士(既に依願退職)が、複数の女児にキスをするわいせつ行為をした疑いがある問題で、園は28日、被害があったとされる年長園児の保護者を対象に説明会を開いた。出席者によると園長や理事長が対応し、謝罪した上で、キスをされた園児は3人だったと明らかにした。保育士は障害児施設に再就職しており、保護者らは園側を非難。「今も子どもに接する職に就き、新たな犠牲者が出るのでは」と心配する声も出たという。

 保護者約40人が出席した説明会は、1時間半以上に及んだ。保護者らによると冒頭、園長が謝罪し、園側が十分な調査をする前に依願退職を認めた理由について「本人が否定し確証が持てず、懲戒解雇にはできなかった」と説明したという。再発防止策として、保育室への防犯カメラの設置や研修実施などを示した。

 保護者からは「保護者への説明が遅い」などと園側の姿勢をただす声が相次いだという。終了後、保護者らは取材に「園は本人を追及すべきだった。説明会では園の対応に誰も納得しなかった」などと話した。

 園のある自治体によると、園は6月中旬に被害の訴えを受け、保育士は園の聞き取りで故意を否定した。複数女児の被害情報もあったが、保育士を7月末で依願退職にした。その間、被害園児の保護者からの聞き取りはほとんどしなかった。保育士の再就職した名古屋市内の障害児の放課後等デイサービスに対し、園や自治体はこの問題を伝えていない。【川瀬慎一朗】

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