「先生を信じて…許せない」指導通りに取得したはずの資格が 元女子大学生が大学側に賠償請求〈仙台市〉
仙台放送 2021/12/3(金) 19:34配信
今年、仙台市の大学を卒業した22歳の女性が、教員の指導通りに単位を取ったにも関わらず、取得できるはずの「食品衛生管理者」の資格が取得できておらず、精神的苦痛を受けたとして、大学側に慰謝料300万円などの損害賠償を求める訴えを起こしました。
原告の女性
「先生を信じて言う通りにやってきたのに。許せない」
訴えを起こしたのは、今年3月、仙台白百合女子大学を卒業し、仙台市内の保育園に栄養士として勤務する22歳の女性です。
訴状などによりますと、女性は2019年に仙台市内の短期大学から仙台白百合女子大に編入した際、担当教員から「短大で取得した科目を読み替えることで、『食品衛生管理者』の資格を取得できる」などと女性を含めた編入学生9人が説明を受けました。その指導に従って単位をとりましたが、卒業後、9人全員が資格を取得できていなかったことが判明しました。
今後の職業選択の幅を広げることも見据え、取得を望んでいた「食品衛生管理者」の資格。大学側から謝罪もなく、誤った指導の責任も認めないため、女性は精神的苦痛を受けたとして慰謝料300万円などの損害賠償を求め、提訴しました。
原告の女性
「私の将来の可能性として『食』の分野で他の学生と同じ学費、同じ時間を割いて通ってるのになぜ先生たちのミスで水の泡じゃないが…。あるはずだったもの(資格)がない、そこを認めないのが納得がいかない」
大学側は、仙台放送の取材に対し「誤解を与える説明があったかもしれない」とした上で、「訴状の内容などを見て、対応を検討したい」としています。
「食品衛生管理者」とは、飲食店や食品工場などの管理者になる際に必要とされる資格です。大学側は「このあと1年間通学すれば資格が取得出来る」とも説明しています。