「顧問が暴力、丸刈り強要」適応障害 空手部の高校生、教諭を傷害疑い告訴

「顧問が暴力、丸刈り強要」適応障害 空手部の高校生、教諭を傷害疑い告訴
京都新聞 2022/2/3(木) 20:31配信

 京都市内の私立高の空手部で、顧問の男性教諭から肩をたたくなどの暴行を受けたとして、同部に所属する3年生の男子生徒(18)が3日までに、男性教諭に対する傷害容疑の告訴状を京都府警中京署に提出、受理された。男子生徒と保護者が同日、会見して明らかにした。

 男子生徒らによると、昨年10月、部外の強化練習に参加するため帰宅途中だったところ、男性教諭から「何してんのや」と声を掛けられ、翌日、ほかの部員らの前で「こいつは強化練習に行くと言いながらサッカーコートで遊んでいた」と事実と異なる発言をされた。「友達を待っていただけ」と弁解したが、男性教諭に胸ぐらをつかまれ、「目を覚ませよ」と両肩や頬を複数回両手でたたかれた。また後日、丸刈りを強要するような発言をされた。男子生徒はその後、恐怖と不安で眠れないなどの症状が続き、医師から適応障害と診断されたという。

 学校側は外部の有識者を交えて調査し、男性教諭の不適切な対応や威圧的言動があったと認めた。ただし、頬はたたいておらず、肩をたたいたのも落ち着かせる目的で苦痛を与える行為ではなかったなどとして、体罰ではないと判断。男性教諭を懲戒処分に当たらない文書による厳重注意処分とした。

 男子生徒らは学校側が事実関係を認めないとして昨年12月、中京署に刑事告訴した。この日、京都市内で会見した男子生徒は「部活をサボったわけではないのに、たたいたりされて悔しかった。いくら教師でも駄目なこと。後輩たちに繰り返してほしくない」と話した。

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