市立柏高校の生徒が校内で自殺 調査報告書に「悩みや過度な部活で抑うつ状態…」

市立柏高校の生徒が校内で自殺 調査報告書に「悩みや過度な部活で抑うつ状態…」
チバテレ 2022/3/28(月) 11:27配信

 2018年、市立柏高校の生徒が校内で自殺した問題で、第三者委員会は3月25日、「複数の悩みや過度な部活動の影響で抑うつ状態となり自殺に至った」とする調査報告書を柏市教育委員会に提出しました。

 2018年12月、市立柏高校の中庭で、吹奏楽部に所属する2年生の男子生徒が倒れているのが見つかり、その後死亡しました。

 生徒の遺族は、「いじめは確認できなかった」とする柏市教育委員会の調査結果を不服として、第三者による調査を柏市に要望し、弁護士らによるいじめ重大事態調査検証委員会が2019年から調査を進めてきました。

 第三者委員会の福原亮会長から河嶌貞教育長に手渡された調査報告書では、自殺の要因は「特定できない」としたものの、「いじめ問題」や「教職員からの指導」など複数の悩みを抱え、過度な部活動による思考力・集中力低下で自己肯定感が低下していた可能性を指摘しています。

 そうした中で、高校1年生の後半からうつ病に該当する行為が多数見られ、最終的に抑うつ状態が引き金となって自殺に至ったと結論付けています。

 また、報告書には、再発防止の提言として、高校には部活動の過密スケジュールの緩和、柏市にはその改善への協力、全国に向けても、部活動ガイドラインの徹底を盛り込みました。

 河嶌教育長は、「指摘や助言を真摯に受け止め、より一層の再発防止に努めたい」と述べました。

 生徒の遺族は、「真相の究明に近づくことが出来たことで再発防止となるのではないかと感じています。柏市や高校には、生徒を取り巻く環境の改善に努めて頂きたいと願っています」とコメントしています。

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