酒田の中学生自殺、いじめ認定 市対応委、因果認めるも主因とせず

酒田の中学生自殺、いじめ認定 市対応委、因果認めるも主因とせず
山形新聞 2022/4/17(日) 10:12配信

 酒田市内の中学校で昨年2月に女子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、市教育委員会は16日、市いじめ問題対応委員会による調査結果を遺族に説明した。同日の記者会見で、鈴木和仁教育長はいじめの有無など、遺族に説明した内容について明らかにしなかったが、関係者によると、報告書では女子生徒が受けた嫌がらせ行為をいじめとして認定した。自殺との因果関係は一定程度認めたが、主因とはしていない。

 市教委には、対応委から先月末に報告書が提出された。関係者によると、遺族には16日午後、市総合文化センターで報告書を手渡した。遺族側の代理人が同席する中、鈴木教育長と小松泰弘学校教育課長ら4人で調査結果を説明し、報告書を提出した。

 女子生徒は2021年2月12日午前7時50分ごろ、通っていた中学校の4階から飛び降り、その後死亡が確認された。鈴木教育長は会見で「学校管理下で女子生徒が死亡したことについて」と言及した上で、報告書提出時、遺族に謝罪したと説明した。

 女子生徒は亡くなる前の20年9月30日から10月15日までの間、靴箱に「死ね」「キモイ」と書かれた紙が3、4回入れられる嫌がらせを受けていた。いじめとして認定されたのは、こうした行為とされる。女子生徒は自殺する7カ月前、死を望んでいることがうかがわれる遺書とみられる文書を残しており、こうした資料を含め、対応委は昨年9月から再調査していた。

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