表面化しづらい男子性被害の実態…「気が付いた時は、服を脱がされてた」とある男性が告白する“中学バレー部時代の消えない記憶”
Number Web 2021/5/15(日) 11:06配信
スポーツ現場における男子への性暴力を筆者に実名告白してくれた人がいる。荒川弘(49)。仕事の傍ら、滋賀県で少年サッカーのボランティアコーチを務めている。息子がサッカーを選んだためサッカー指導を始めたが、自身は中学時代バレーボール部だった。
近所に住む40代の男性が外部コーチを務めていた。そのコーチから、ある日「バレーボールのビデオを見るから家においで」と言われた。2年生の同級生2人、後輩の1年生2人、計5人で行った。6畳の部屋に通されると、テーブルの上にはお菓子とジュースがあった。
「おいしいよ。みんな、これ飲んで」
だが、荒川は「何かおかしな雰囲気を感じて」出されたジュースを飲まなかった。そして「僕、用事があるから」と言ってすぐに帰った。荒川の様子を見て何か感じたのか、同級生ひとりも続いてコーチの家を後にした。
「今でもなぜ飲まずに帰ったのかはわからないのですが、とにかく必死に走って帰りました」